「中国視察報告2 上海にて」 2003年6月号

石田博昭副所長と

上海事務所の小杉長生所長と

上海事務所が入っているビル



空港に着くといきなり、上海のツアーコンダクターかと思うようなまじめな感じの人と、豪快で大きな感じの二人の日本人が私たちを出迎えたくれた。 一人は、私たちメンバーの困ることが微々たりともあってはならないと言う動きっぷりで私たちの面倒を見てくれた人、それが石田博昭副所長(左写真)であった。
その誠実な、一生懸命な気遣いは最後の日まで変わらなかった。 島田市出身で日中友好協議会から上海事務所に出向して3年目。彼の指示に従ってまず空港での記念撮影。
そして、上海事務所の所長は小杉長生(左写真)。こちらは豪放にして磊落。声も大きいし気も大きいがここと言ったところでの気遣い は勘所をおさえている。それに何よりも彼の笑顔がとてもいい。これは中国における「静岡県の顔」として重要な条件だと私は考えている。
私の場合、県教委にいた時代も含めて、3代の所長とのおつきあいということになる。今村理一郎所長と戸山敬三所長のお二人には、青少年課長時代に中国との「国際貢献交流事業 ユースウィング」の立ち上げで大変お世話になった。そして今度は小杉所長に、というわけだが、3人が3人ともそれぞれに国際大交流時代にふさわしくグローバルで、個性的な人物である。その小杉所長の上海事情をまず県の上海事務所でお伺いした。
事務所が入っているビルは空港から昨年6月に開通したばかりの芦浦大橋を通って15分ほど走った所の、街中に ある国際貿易中心2611室。職員は先述した所長、副所長のほかに現地職員である若い 、感じのいい女性2人。2人とも1日づつ私たちの日程につきあってくれた。
長江デルタの上海を中心にして経済活動を展開する上海市、江蘇省、浙江省の地域を上海経済圏と考える。
一般には上海に3万人、周辺地域まで入れると4万人が在住していると言われているが、外務省の統計によれば2002年10月1日現在で15694人。 北京は7120人。ちなみにニューヨークは48710人となっている。
2003年上半期の上海都市家庭の階層別消費構造調査によれば次のようになり、貧富の差が数字の上でも如実に表れている。
| 低層 | 中層の下 | 中層の上 | 高層 | |
| 食費指数 | 100 | 138 | 156 | 162 |
| 衣料費指数 | 100 | 230 | 510 | 1310 |
| 住宅指数 | 100 | 130 | 290 | 880 |
| 医療保険指数 | 100 | 160 | 240 | 510 |
低層を100とした場合、食費はそれ程の差はないが、医療保険費は5倍、住宅に関する装飾、改修等の費用は9倍近く、衣料費に至っては13倍もの差がある。
日本の食材は、日本での2倍から3倍。輸入された衣料品は1,5倍ほど高い。しかし電気、水道やバスなどの公共料金は大変に安く、バスは2元(約30円)タクシーは最初が10元(約150円)。
レストランはピンからキリまでというのは日本も同じだが、2万円も出せば10人で目いっぱい高級な中華料理が食べられる。が、日本と同じような安全性の高い住宅に住むには、それなりに費用がかかるし、安心してすむにはそれなりの料金がある。医療費の問題などはそのいい例だ。
つまり、ここで日本の生活のような 安心と安全を求めれば、一般的に思われているほど中国の生活は安いわけではないといえる。
医療機関は原則として国営である。しかし機関差がかなり大きく、十分な情報で機関を選択しないと、とんでもないことになる。医療機器などは 「所有している」ことと、「稼動している」こととはイコールではない。つまり持っていても、それを使っているかどうかは別問題で、 その機器があるからといって安心してはいけない。あるのだけれども動かないとか、扱える人がいないとか言うことらしい。
また、医師にも4段階のレベルがあり、初級医師(日本の研修医に近い) 中級医師(初級から5年後に試験を受けて合格した者)副高級医師(中級から5年後に試験を受けて合格した者)高級医師 (副高級後5年で昇格を認められたもの)となる。
高級医師になるには最低15年はかかる計算だ。同じ資格でも医師によって格差が大きく、貧富の医療費の5倍もの違いというのは、どのレベルの医者の、だれを頼むことができるかということでもあろう。
今回は女性県議が多いということもあって、小杉所長のサービス精神からこのようなテーマについても説明が聞けた。
女性は手足が長くスレンダーで肥満の人が非常に少ない。そういわれてその後注意してみたのだが、確かに「肥満」に値する人はこの行程の中では 日本のレストランの日本人シェフだけだった。一般的に中国人は原色を好む傾向があり、配色の仕方も日本人の感覚と微妙に違う。
逆にいえば 「日本のデザインは色彩や配色が悪く、サイズ的にも着にくい」ということになるのだそうだ。
中国は繊維産地国であり、杭州から蘇州にかけてはシルクの産地である。また中国のスパンデックス生産の最大手は杭州旭化成紡織であり、ユニクロ、コサム・イズム、無印良品は中国で生産されている。
結局、中国女性をスリムにしているのは中国茶だという結論になり、帰りは中国茶を売るほど抱えてきた県議もいた。
事務所で説明の後は早速外灘地区で夕食だ。今回は「食の文化と安全」というテーマである。できるだけたくさんの種類の食材、食事、場所を考えてくれたようで、その最初の場所にふさわしく、ものすごく大きなレストランで、どこからどこまでと言う限りがわからないような広さであった。
人が多いこともさることながら私たちの食事のリズムとはまるっきり違う。注文してもなかなか来なくて、ビールが全員に行き渡るのに待ちくたびれてしまうほどだ。
私たちが注げばパパッと終わるところが、ひとりひとり担当の店員が丁寧に注いで回り、1本が切れると次がなかなか来ないから、小杉所長や石田副所長が気をもんでばたばた動き回る。それでも敵はなかなか悠長で、こっちの思うようなリズムにはならない。
「郷にいれば郷に従え」である。覚悟を決めて付き合うしかない。おかげで私たちは外灘地区のライトアップされた、来るたびごとにうなってしまうほど素晴らしい夕景を眺めながら、ゆっくりと流れていく時間を楽しんだ。
今回はここまで。次は聖母保育園のポプラ会に参加した感想。久しぶりでこうした子供の親たちとゆっくり話す機会をもてたことがうれしい。
ポプラ会の皆様、ご案内をありがとうございます。私自身、教育畑の出身でありながら、静教組(日教組静岡支部)とは違う自民党に所属するからということなのか、静教組が関係する会合からは声もかからない今、貴重な生の声を聞く場だった。
もっとも、心ある教員の方たちはしっかりと集まって声を聞かせてくれるから静教組から声がかからなくても困りはしないけれど。
いくつかのグループに分かれてのディスカッションは、1グループの人数が7、8人でちょうどいい具合で、何でもいえるといった、和気藹々の雰囲気だ。
勢いこちらも遠慮しないで聞くことができたし、話もできた。
また、保育園の先生方の雰囲気がいい。これじゃ、皆安心してしゃべっちゃうよね!!
親の役割の問題、核家族の問題 父親とのふれあいの時間の大切さから、男女共同参画の役割分担の問題、子供の習い事の話から食事の話まで、何でもありだ。
これだけしゃべることのできる場があれば、明日からなんとなく安心して子供と接することができるといった感じだ。
この会がすごくいいのは、OBがいっぱいいることなのです。もう、ここに子供は預けていないのに、卒園しお父さんたちが、この雰囲気が好きで集まってきていることなんですよ!その雰囲気がおわかりでしょ!
クリスマスがまたいいんでっすって!卒園した子供たちが、戻ってくるんですって。そして、その話がまた感動もので・・と山崎さん。
その会にまた来てみてくれといわれ、こちらもその言葉に感動!!
人って、やっぱりすてきですよね!!

